意外と多い!アキレス腱断裂は30代~50代

意外と多い!アキレス腱断裂は30代~50代

病院

 

さて今回のテーマは、「アキレス腱断裂」についてです。意外にも入院される方が多く、我々が関わる機会の多いケガです。そんなアキレス腱断裂の症状・治療法や予防法を紹介していきます。

30~50代の特にスポーツ中・仕事中の方の受傷が一番多いです。つまり、活動時間が多い方に起こりやすく、飛ぶ、着地する、ダッシュする、踏み込む、捻る、踏ん張るなどの動きの時に注意が必要です。これは、ふくらはぎの筋肉(下腿三頭筋) が急に動かした時や、急に筋肉が伸ばされたりした時に発生する可能性が高く、腱の退行性変性(硬くなる)が基盤にあると考えられています。治療法として、ギプスや装具を用いて治療する保存治療と、断裂したアキレス腱を直接縫合する手術治療があり、当院では、手術される方が多いです。

一つ目は下腿三頭筋という筋肉のストレッチです

予防法として、やはり筋肉の問題が大きいため、日ごろのストレッチ、運動時のテーピングなどが非常に有効的な場合が多いです。アキレス腱は、2つの筋肉から構成されているので、この2つを対象にしたストレッチを紹介します。また、ストレッチなので1回で20~30秒、痛いけれど少し我慢できる位置を探し、維持して行います。是非お試しください。

ポイントは、伸ばす方の足の踵を地面につけたまま、足の指が外を向かないように真っ直ぐにして、体重を前にかけて行います。目線は、遠くを見るようなイメージで膝をしっかり伸ばしましょう。私は足首が固いのでこれが非常に苦手です。

二つ目はヒラメ筋という筋肉のストレッチです。

ポイントは、一つ目と同じように足の踵を地面につけたまま、膝と股関節を曲げて体重を下へかけていきます。先程とは違う部位が伸ばされているのが実感できると思います。

これから寒くなり、ケガも増えてくる季節になります。みなさんお体には十分気を付けてお過ごしください。もしアキレス腱断裂してしまった場合の治療方法をご紹介いたします。

アキレス腱断裂には、主に保存療法と手術療法という選択肢があります。

保存療法

保存療法とは、手術を行わずに、ギプス固定や装具などを用いながらアキレス腱や足関節を保護し、アキレス腱の回復を図るものです。ギプス固定や装具の装着期間は手術療法と比べて長いですが、長期的にはアキレス腱は癒合はなされ、スポーツ活動まで可能です。患者さんの状態などによってその期間は異なります。治療中に画像検査でアキレス腱の状態を確認しながら運動療法を進めていきます。

手術療法

手術療法は、手術によって断裂してしまったアキレス腱をつなぎ合わせる治療法です。アキレス腱断裂に対する手術には、多くの種類の縫合術がありますが、術者によって決められます。術後はアキレス腱を保護する装具を使用し、段階に応じて運動療法を進めていきます。治療中もしくは治療後の合併症が起こさなければ、保存療法、手術療法どちらとも長期的な回復の具合は良好といえます。画像検査の結果や患者さんの生活様式、また早期にスポーツに復帰する必要があるかどうかなどの希望といった観点から、より適切な治療法を行っていくこととなります。

まとめ

医者

多くの場合すぐに松葉杖なしで歩くことができるようになり、次の週にはギプスから装具になります。 また、この時期から関節が硬くならないための練習や簡単な筋力トレーニングなどが始まります。 そして、約10週でジョギングが可能になり、4ヶ月で軽い卓球程度の運動ができるようになります。急に運動などせずにストレッチを十分に行うことを心がけましょう!

 

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